生まれたのが北関東の前橋市で、高校以降は東京在住という生活を続け、還暦を迎えたので、他の土地に住んだ経験がなかった。縁あって、県立大学に招かれて、浜田へやってきたときは、半分は東京に足場を残しておこうと思ったため、授業は隔週ということにしてもらった。授業のない週は、東京にもどって作家業を続けようと思ったからだ。
そのため、初年度は、ゼミを引き受けないことにした。ゼミは隔週でやるわけにはいかないからだ。
ところが、浜田という土地が、面白くなった。地元の方々の人情が、すばらしいのだ。人なつこいところがあるのだろう。町起こしのサークルに招かれたり、山菜取りに誘われたりして、東京へもどっているはずの週も、浜田にいてしまうことが多くなった。
最初は、原稿を書けないで、悩んだりもしたのだが、考えてみれば、四十年も小説家をやってきて、百冊以上の本を出版したわけだし、子供三人は大学も出したし、今更あせって原稿を書くこともない。そう開き直って、浜田生活を楽しむことに決めた。
という書き出しで、これから毎月いまゐネットに登場することになった。どうか、よろしく。
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